2026年7月21日
藤沢市片瀬の常立寺(じょうりゅうじ)で、2026年8月8日(土)、境内を舞台に「竜の口の盆」が開催されます。
江の島電鉄・江ノ島駅からほど近く、龍口刑場跡に静かに佇むこの日蓮宗の古刹で、今年も地域の人々が集い、先祖の霊に踊りを捧げます。
観光客の多い江の島エリアにありながら、地元に長く親しまれてきた、小さくて温かな夏の夜のお祭りです。
開催概要
- 開催日時:2026年8月8日(土)18:00~21:00(17:00開場)※雨天時は9日に延期
- 会場:常立寺(じょうりゅうじ)境内(神奈川県藤沢市片瀬3-14-3)
- 主催:みやばらや 寺地 様 0466-22-4425
竜の口——歴史が重なるこの場所で踊る意味
常立寺が建つ「龍口(たつのくち)」は、鎌倉時代に刑場として使われた場所です。
龍口という地名は、五つの頭を持つ龍「五頭竜(ごずりゅう)」の伝承に由来します。かつて悪行を重ねていたこの龍が、江の島の弁財天に惚れて改心し、山となって津村・腰越の守護神となったという物語で、ちょうどこの龍口のあたりが五頭竜の頭部にあたるとされています。
この地に刑場が置かれたのは鎌倉時代。処刑された人々の遺骸は「誰姿森(たがすのもり)」と呼ばれた場所に埋葬され、その霊を弔うために寺が建てられました。これが常立寺の前身となる真言宗の回向院「利生寺」の始まりです。
その後、1532年(享禄5年)に日豪上人により日蓮宗へと改宗し、現在の「常立寺」となりました。
五頭竜が改心して山になったって、なんだかロマンチックな伝説だみぃ!そんな場所で盆踊りをするなんて、歴史の重みを感じるみぃな〜。
元の使者が眠る地——常立寺「元使塚」の物語
常立寺が多くの人に知られるきっかけとなったのが、境内に残る「元使塚(げんしづか)」です。
1274年(文永の役)に元の軍勢を退けた日本に対し、翌年、元は再び服従を求める国使を派遣しました。その使者・杜世忠(とせいちゅう)ら5名は鎌倉へ連行され、8代執権・北条時宗の命により1275年9月7日にこの龍口の地で処刑され、常立寺に葬られました。
その慰霊のために建てられた五輪塔が「元使塚」として現在も大切に守られています。
2005年には朝青龍・白鵬らモンゴル出身の力士たちが参拝に訪れ、モンゴルで英雄を意味する青い絹の布を五輪塔に巻いて使者を弔いました。以降、藤沢での大相撲巡業の際には毎年参拝が続いており、2007年にはモンゴル大統領夫妻も訪れています。
750年以上の時を経て、国籍も時代も超えた祈りが重なるこの場所に、今年も夏の盆踊りの灯りがともります。
モンゴルの大統領まで参拝に来たなんて、すごい場所だみぃ!750年越しに国を超えて弔われる使者たちのことを思うと、じんとくるみぃ。
竜の口で踊る盆踊り
盆踊りはもともと、お盆に戻ってきたご先祖様の霊を迎え、共に踊り、そして送り出す——そんな意味合いを持つ行事です。
常立寺の境内は、龍口の歴史を背負った霊場です。
かつてこの地で命を落とした人々、遠い異国からやってきて帰ることのできなかった元の使者たち——そんなさまざまな魂が宿る場所で踊りの輪が広がるとき、盆踊りのもつ「供養」という本来の意味が、より深く響いてくるようです。
地域の人々が大切にしてきた「竜の口の盆」は、観光イベントとは一線を画す、静かで真摯な夏の祈りの場でもあります。
歴史の重みがある場所での盆踊り、踊るだけじゃなくて手を合わせたくなるような気持ちになるみぃな。夏に一度、こういう場所に足を運ぶのも大切だみぃ。
アクセス・周辺情報
- 電車:江ノ島電鉄「江ノ島駅」より徒歩約2分/湘南モノレール「湘南江の島駅」より徒歩約2〜3分/小田急江ノ島線「片瀬江ノ島駅」より徒歩約10分
- 住所:神奈川県藤沢市片瀬3-14-3
- 駐車場:周辺の有料駐車場を利用(公共交通機関の利用を推奨)
常立寺の周辺には、同じく龍口法難ゆかりの霊跡本山・龍口寺(じょうりゅうじとは別のお寺です)、本蓮寺など歴史的な寺院が集まっています。
江の島電鉄の線路沿いに寄り添うように建つ境内は、春には枝垂れ梅の名所として知られ、季節ごとに異なる表情を見せてくれます。
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